都市の変貌(街の移り変わり)

 

:有限会社森嶋鑑定事務所代表者の感想


大仰なタイトルになって、街の移り変わりと思ってお聞きいただければと思います。私が昭和44年3月18日、特急なはで広島駅に着きました。

 

それから、早、 42年が過ぎました。わがクラブの創立は、 4月24ですから、因縁があるといえます。

 

広島市は、オイルショック、バブル崩壊、リーマンショック等を経て、この間に大きく変わり、今日の姿になりました。


不動産鑑定士として仕事柄、街の移り変わりが、とても気にかかります。

 

そんな観点から、今、都市が置かれている状況を踏まえながら、広島市の移り変わり等について、私の感じたことを、経験を混ぜて、少し話してみたいと思います。

 

30分では、意は尽くせませんが、しばらくお時間を頂戴します。

 

(都市とは何か)


国際的な定義がないといわれているようですが、通常は、多数の人口が比較的狭い区域に集中し、その地方の政治、経済、文化の中心となっている地域を称しているようです。


膨張、拡散、発展及び縮小、空洞化、衰退等の事象に連動して様々な都市が形成されています。


(都市で、今、何が発生しているか)


バブル崩壊後、都市の高齢化が様々な問題となりつつある。


・都市基盤のうち公共施設の老朽化(昭和56年以前建築の棟数107351 : 55.7%)


・共同体機能を失った限界団地の発生


・地方財政の悪化(経常収支率の悪化、借入残高の増加)が進み、財政破たんの恐れ

・ 25年後には、高齢者の過半が三大都市圏に(東京28.5%、大阪14.1%、名古屋8.6%、
計51.2%)


・高齢化の地方から都市-と移行


・少子高齢化に伴う社会保障の崩壊と見直し(40年後に1億人、 25年後に広島市104万人)
・高齢化による労働人口の減少や個人消費の減退


・日本経済にマイナスの影響を与える


・バブル崩壊後、地価の下落に伴い経済成長が鈍化しプラスマイナスが相前後している


・都市再生が叫ばれる中、東日本大震災の復興、世界経済の金融を中心とする危機

・財政上の様々な問題を抱え、運営に苦慮している地方公共団体が多くある

 

(最近の都市の動向)


駅を中心にして都市が大きく変貌している(札幌、仙台、東京、名古屋、京都、大阪、博多)


・ pF I (民間資金を活用した公共背接整備

 

-エコタウン構想


・スマートシティ取組


(広島市の状況)


・原爆投下から66年、人口117万人の政令都市、中国地方の中枢都市として行政・政治・
経済・文化等の中心として立地


・開発(住宅団地、公有水面埋め立て、市街地再開発、公共施設の整備)


・道路等の基盤整備


・新幹線、駅、ターミナル等の整備


・市街地の変貌  

 

    マンション化、住宅団地・商店街の空洞化、高齢者、大学等の都心回帰


    大規模商店の立地(デパート、 SC,量販店等)


    駐車場化

 

     撤退等(大学、空港、映画館、大学、空港、映画館)

 


(広島の今後)


道州制施行に伴う州都としての都市基盤等の充実化


  広島駅を中心とした市街地整備


  環状線をふまえた高速道路網の促進


  J R等の軌道の整備


  中心市街地の活性化

 


(結び)


・気候温和、災害少なし、人好し、魚よし、酒よし


・飛行機、新幹線、車でどこかに行って広島に帰り、広島が見えると、何かほっとする。


・42年間の広島です。愛着もひとしおです。誇れるまちだとおもいます。


・もっとよくなってほしい。